最近、ウイスキーを飲むようになった。歳のせいなのか、ビールばかり飲んでいるせいなのか、健康診断の数値がよくないので、少し習慣を変えてみようと飲み始めたのがきっかけだった。近くにオーセンティックバーがあることがわかり、試飲会などに行くうちに、ウイスキーのことを調べるようになり、さらに興味を持つようになった。 ウイスキーの本には製造工程が書かれているものもあり、どんな風に作られるのか読んで見た。頭では理解できている気がするのだけど、情報が足りないのがわかる。ウイスキーのことも最近まで知らなかった人間が本を読んだだけで納得できるほどには、実際に体験した情報が少ないのだ。見学できる蒸留所はないか調べてみると小諸に蒸留所があることを知った。
小諸蒸留所の製造ツアーへ
小諸蒸留所の見学はネット上から予約をし、送迎サービスも同時にお願いをした。蒸留所は小諸駅から少し離れたところにあり、所定の時間に小諸駅ロータリーにお迎えに来ていただきスムーズでとても助かった。 今回は初めてなので、製造ツアーと座学のアカデミーを受講できる、プラン2 KOMORO Academyにした。料金は3,800円。製造ツアーは、大きな蒸留用のスチルポットのある製造エリアに入ることができる。
入口で渡されたヘルメットをかぶり、蒸留所の方々が作業している中を邪魔にならないように見学させていただいた。そのためツアーの人数が6名と、少数に制限されているのだと思う。 作業工程は、粉砕、糖化、発酵、蒸留に分かれていて、それぞれの工程を説明してくれる。 使っている大麦はすでにピートで乾燥されたものを輸入しているとのことで、モルティングは小諸ではしてない。粉砕した大麦を3つのタンクを使って1日ずつずらして発酵させていくとのことで、それぞれのタンクの中を見せてくれる。発酵度合いによってタンクの中は異なり、3日目になると発酵による泡が発生していて、泡が溢れないように泡を切る装置がタンクにはついていた。 蒸留用のスチルポットは2つあり、すぐ横から見ることができて大きさがよくわかる。あまり見る機会のない下からも見ることができるのも工場見学の醍醐味かもしれない。
製造所の見学が終わると少し離れたところにある、熟成庫も見学することができる。大きな建物だが、丸い屋根がかわいらしい綺麗な建物だ。ここで最低3年熟成されてウイスキーとなって販売されていく。
販売は2026年頃を予定しているとのこと。
ウイスキーアカデミーへ
製造ツアーが終わると、ウイスキーアカデミーが始まる。製造ツアーでも情報が多く整理しきれていないが、さらにここから座学が始まる。 ウイスキーに関する資料と、飲み比べのためのウイスキー3種類が準備されていた。 ウイスキーは香りと味わいの分類についてや、色合いの違いなどを中心に教えてくれる。初心者のための基礎講座とのことだけれど、知らないことも多い。バーボン樽とシェリー樽でかなり違いが出るようで、そんな観点で見ていなかったので面白かった。バーボン樽は黄色がちでバニラやシトラスの香り、シェリー樽は濃い色がちでシナモンの香りが多い、ということだった。あくまで基本で、異なる例はたくさんあるのだと思うけど、はじめのうちの指標にはとても良さそうだと思う。 ウイスキーの知識を学びつつ、では味比べしてみましょうということで、飲んで見る。 見た目や味からそれぞれの違いくらいは分かるようにはなるかもしれない。 3種類飲み比べると、アカデミーが終わる頃には良い感じに出来上がっていて、当たらなくてもしょうがないという気になっている。
アカデミーが終わるとまた小諸駅へ送っていただく。 小諸で有名なのbar Zizzさんへ行ってみたかったので、少し酔いを覚ましてから寄って帰りました。良いBarでした。 蒸留所とバーを巡る、小諸のウイスキーの旅、とても良い旅になのではないだろうか。